
収入を増やしたいと思うと、まず浮かぶのは、給料を上げることだった。仕事で評価される。転職する。もう少し働く。どれも、自分が働いて受け取るお金を増やす方法だ。
『金持ち父さん 貧乏父さん』を読んで、そこにもう一つの問いが加わった。働いて得たお金で、自分は何を増やしているのだろう。
タイトルは以前から知っていた。お金持ちになるための自己啓発本のように思えて、読むのを後回しにしていたけれど、いちばん印象に残ったのは、資産を持つという考え方だった。
会社員として給料を受け取りながら、その先に何を育てていくか。投資や副業に興味があった自分には、その問いが残る一冊だった。
二人の父さんを通して、お金との付き合い方を考える

本書では、お金について異なる考え方を持つ二人の父さんを通して、働くこと、収入を得ること、資産を持つことが語られる。
お金をどう稼ぐかに加えて、入ってきたお金をどう扱うか。その違いが、その後の生活にどう関わるのかを考えていく内容だ。
専門用語や計算ばかりが続く本ではなく、物語や身近な問いを手がかりに読み進められる。お金の勉強を始めたいと思っていても、いきなり金融商品の説明を読むのは難しい。そんな段階でも入りやすいと感じた。

収入を増やすだけでなく、そのお金が何に変わっているかを見る。 給料を受け取って使い切るだけではなく、これからお金を生むものに変えていく視点が大切だと感じた。
給料以外の小さな収入源を育てる。 投資や副業、ブログなど、今の仕事を続けながらでも別の入り口を少しずつ作っていく。その積み重ねが、将来の選択肢につながる。
実際の投資と考え方は分けて考える。 この本はお金との付き合い方を考えるきっかけにはなるものの、NISAや具体的な金融商品の選び方は別に学ぶ必要がある。
収入と資産を分ける

自分にとって大きかったのは、毎月入ってくる給料と、そのお金で何を持つかを分けて考えたことだ。
働いて給料をもらい、生活に必要なお金を払い、欲しいものを買う。翌月になったら、また働いて給料をもらう。会社員として暮らしていると、この流れは自然なものになる。
収入が増えれば、使えるお金も増える。でも、増えた分を使い切れば、次の給料を待つ生活は変わらない。本書を読みながら、収入の額だけを見ていても分からないことがあるのだと思った。
本書が重視するのは、お金の流れ
資産
持つことで、自分のもとへお金が入ってくるもの。
負債
持つことで、自分のもとからお金が出ていくもの。
この見方で考えると、買い物をするときの問いも変わる。いくらで買えるかだけでなく、持ち続けるとどんな支払いがあるのか、収入につながる可能性があるのかにも目が向く。
ただ、お金を生まない買い物まで、すべて無駄だとは思わない。暮らしを快適にするものも、楽しむために使うお金も必要だ。自分にとっての学びは、それぞれの支出の役割を分かったうえで選ぶことだった。
今を楽しむために使うお金と、これからの収入につなげたいお金。その両方を考えるようになったことが、この本を読んだいちばんの変化だった。
会社員のまま、給料以外の入り口を育てたい
毎月決まった日に給料が振り込まれるのは、ありがたい。その安心があるから、生活を組み立てられる。
一方で、収入のほとんどが給料なら、会社で働くことに生活が大きく支えられている。そこへ小さくても別の入り口を作れたら、選べることが増えるのではないかと思った。
たとえば、このブログも自分で育てていきたいものの一つだ。記事を書くには時間がかかるし、公開すれば必ず収益になるわけでもない。それでも、一度書いた記事を後から誰かに読んでもらえる点には、自分の働き方を考えるヒントがある。
投資について学ぶ。自分の経験を記事にする。誰かの役に立つものを作ってみる。自分にできることを、今の仕事や暮らしと両立できる範囲で試していきたい。
給料以外から月に数千円でも入ってくるようになったら、何が役立ち、何に手間がかかったのかを振り返る。そうやって少しずつ育てる方が、自分には現実的に思える。
ブログも事業も、公開したら自動で育つわけではない。収入だけでなく、かかる費用や手間まで含めて考えたい。
読みやすさと、身近な話に置き換えられるところがよかった
読んでいてよかったのは、本を閉じたあとも、自分のお金の使い方に話がつながることだった。
毎月何に使っているのか。収入が増えたら、その分をどう使うのか。給料以外の収入を作るなら、何から試せるのか。難しい計算をしなくても、自分の生活に引き寄せて考えられる。
お金の勉強というと、用語や制度を覚えることに意識が向きやすい。もちろん、それらも必要だ。その前に、自分は何のためにお金を増やしたいのかを考える時間を持てたのはよかった。
自分の場合は、使えるお金と一緒に、これからの選択肢も増やしていきたい。そのために、給料を受け取ったあとの使い方にも目を向けたいと思った。
具体的な投資方法は、別に学ぶ必要がある
気になった点もある。本書を読み終えても、次にどの金融商品を買えばいいかが、そのまま決まるわけではない。
行動を始めるためのヒントは書かれているが、日本のNISAの使い方や、自分に合った商品の選び方まで学べる本ではない。そこを期待して読むと、物足りなく感じると思う。
アメリカの制度や著者の経験を前提にした話もある。考え方に納得できたことと、同じ方法を自分が使えることは分けて考えたい。日本で実際に何かを始めるなら、今の制度や条件を調べる必要がある。
また、お金に働いてもらうという言葉は魅力的だが、投資には損失の可能性があり、事業には費用や運営の手間がある。読んで気持ちが前向きになったときほど、何をするかは具体的に確かめてから決めたい。
給料以外の収入が気になり始めた人に
この本は、会社の給料以外にも収入源を持ちたいと考え始めた人や、お金について一度きちんと勉強したい人に向いている。
自分のように、投資や副業に興味はあるけれど、収入を増やすことばかりに目が向いていた人には、資産を持つという話が考えるきっかけになると思う。
反対に、すでに資産形成の基本を知っていて、具体的な手順や商品の比較を求めているなら、別の実用書を選ぶ方が目的に合う。自分はこの本を読んで、これから何を学びたいかを考えやすくなった。
読み終えたあとの、小さなクエスト
本を一冊読んでも、口座のお金が増えるわけではない。読み終えたあとの自分の使い方が、そのまま続いていく。
だから、最初から大きなことを始めようとせず、今のお金の流れを見直したい。毎月入ってくるお金と、出ていくお金を把握する。そのうえで、学ぶことや、小さく試すことに使える余地を探してみる。
ブログなら、読んだ人の役に立つ記事を一つ仕上げる。投資なら、仕組みとリスクを理解できていない部分を調べる。まずは、自分が次にやることを具体的にしたい。
読書クエスト完了
獲得した視点は、資産を育てること。
給料の額だけでなく、受け取ったお金が何に変わっているかを見る。
獲得EXP お金の知識 +10
次のクエスト
今月のお金の流れを見直して、給料以外の収入につながる小さな行動を一つ決める。
獲得した視点は、資産を育てること。
給料の額だけでなく、受け取ったお金が何に変わっているかを見る。
今月のお金の流れを見直して、給料以外の収入につながる小さな行動を一つ決める。
次に給料が入ったら、何に使うかを考える。そのとき、未来の自分に何を残せるだろう、という問いも忘れずにいたい。
