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終活

デジタル終活は何から始める?スマホとネット契約を家族に残す5つの準備

約6分で読めます

写真も連絡先も、銀行の残高も、気づけばほとんどがスマホの中にある。便利な一方で、もし自分に何かあったら、家族はこのスマホを開けるのだろうか。

国民生活センターには、亡くなった家族のスマホのロックが解除できず、ネット銀行の情報を確認できなかったという相談が寄せられている。夫が亡くなって携帯電話を解約したあとも、IDとパスワードが分からないため、契約していたサービスをすぐに解約できなかった例もある。[1]

デジタル終活は、データを全部消すことではない。家族が困らないように、入口と契約の一覧を残しておくことだ。今日からできる準備を、順番に見ていこう。

スマホの「スペアキー」をつくる

最初の準備は、スマホのロックを家族が解除できるようにしておくこと。携帯電話会社の店舗でも、画面ロックは解除できないことがある。[1]家族がスマホを開けなければ、その中にある情報にはたどり着けない。

国民生活センターは、ロック解除のパスワードなどを名刺サイズの紙に書き、修正テープで隠して、家族が分かる場所に保管しておく方法を紹介している。[1]修正テープを削れば読めるので、ふだんは人の目に触れにくく、いざというときには使える。

スペアキーに書いておくもの

スマホのロック解除の番号/スマホのアカウント(Apple アカウントや Google アカウント)のIDとパスワード/パスワード管理アプリを使っているなら、その開き方

パスワードを変えたら、スペアキーも書き直す。古い番号のままでは役に立たないので、変更したときに一緒に更新する習慣をつけたい。

お金が動く契約を書き出す

動画や音楽の配信、クラウドの容量、アプリの有料プラン。サブスクリプションは、解約の手続きをしない限り請求が続く。家族は、口座の引き落としやクレジットカードの明細から契約を探すことになる。[2]

まずは、毎月や毎年お金がかかっているネットの契約を書き出してみよう。国民生活センターも、有料のネット契約のサービス名・ID・パスワードを日ごろから整理しておき、エンディングノートを活用することを勧めている。[1]

契約の一覧に書いておきたいこと
サービス名動画配信、音楽、クラウド、ニュース、アプリの有料プランなど。
支払い方法どのクレジットカードや口座、携帯電話料金から払っているか。
登録しているIDメールアドレスや電話番号など。パスワードはスペアキーと同じように扱う。
解約の窓口アプリ内で解約するのか、ウェブサイトなのか。分かる範囲でメモしておく。

ネット銀行・証券のありかを残す

ネット専業の銀行や証券会社は、通帳や郵便が届かないことも多く、家族が口座の存在に気づきにくい。金額まで書かなくていいので、金融機関の名前だけは残しておきたい。

杉並区の消費者センターは、利用している金融機関が分かれば、家族が死亡を証明する書類を用意して連絡することで、IDやパスワードがなくても手続きできる場合が多いと案内している。証券口座については、家族が証券保管振替機構に口座の情報を問い合わせる方法もあるとしている。[2]

つまり、家族にとって大切なのは、パスワードよりも「どこに口座があるか」という情報だ。エンディングノートの財産のページに、金融機関名を書き足しておこう。書き方はエンディングノートの記事でまとめている。

アカウントの引き継ぎ機能を設定する

スマホのアカウントには、自分に何かあったときのための機能が用意されている。設定は数分でできるので、スペアキーと合わせて準備しておきたい。

iPhone

故人アカウント管理連絡先

指定した人が、アクセスキーと死亡を証明する書類(日本では戸籍謄本)を使って、写真やメッセージ、メモなどのデータにアクセスを申請できる。iCloudキーチェーンのパスワードや支払い情報は対象外。[3]

Android・Google

アカウント無効化管理ツール

一定期間使われなかったときに、指定した人(最大10人)に通知し、選んだデータを共有できる。人ごとに共有するデータを変えることもできる。[4]

どちらも、アカウントのデータを引き継ぐための機能で、スマホ本体のロックを解除するものではない。スペアキーの準備と組み合わせて使おう。

見られたくないもの、残したいものを分ける

デジタル終活というと、家族に全部見せる準備のように感じるかもしれない。でも、誰にでも見られたくないものはある。残したいものと、そうでないものを分けておくことも大切な準備だ。

残したいもの

家族の写真や動画、大切なメッセージ。スマホの中にしかない思い出は、パソコンや外付けの記録媒体、共有アルバムなどに分けて残しておくと、家族が受け取りやすい。

整理しておきたいもの

使っていないアプリやアカウント、古いSNS。今のうちに退会や削除をしておけば、家族が確認する範囲も減らせる。残すSNSは、「もしものときは家族に任せる」とノートに一言書いておくだけでも判断の助けになる。

デジタル終活、ここまでできたら安心

一度に全部やらなくていい。週末に一つずつ、チェックを増やしていこう。

デジタル終活で、気になること

パスワードを紙に書くのは危なくない?

そのまま書いて置いておくと、人の目に触れるおそれがある。国民生活センターが紹介しているように、修正テープで隠すなど、ふだんは見えない形にしておこう。[1]保管する場所は、信頼できる家族にだけ伝えておく。

家族のスマホが開けないときは?

携帯電話会社でも画面ロックを解除できないことがある。[1]契約していた金融機関が分かっていれば、死亡を証明する書類を用意して直接連絡する方法がある。[2]困ったときは、消費者ホットライン188で相談できる。

パスワード管理アプリを使っていれば大丈夫?

アプリにまとめておくと整理しやすい。ただ、そのアプリを開くための情報が家族に伝わっていなければ、中身にはたどり着けない。アプリの開き方も、スペアキーに含めておこう。

今日は、サブスクを3つ書き出す。

デジタル終活は、スマホの設定画面を開くところから始まる。今日は、毎月お金がかかっている契約を3つだけ書き出してみよう。家族のためのメモが、そのまま自分の固定費の見直しにもなる。

スペアキーは、次の週末に。少しずつ準備しておけば、もしものときに家族が迷う時間を減らせる。

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