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終活

エンディングノートは何を書く?はじめの1冊を家族に役立てる5つの手順

約7分で読めます

エンディングノートを買ってみた。でも、最初のページを開いたまま手が止まってしまう。葬儀の希望、財産、延命治療。どれも大事なことだと分かっているからこそ、何から書けばいいのか迷う。

エンディングノートは、全部を一度に埋めるものではない。自分に何かあったとき、家族が「どこを見ればいいか」「何を望んでいたか」を知る手がかりを、少しずつ書き足していくノートだ。

この記事では、はじめての1冊を家族に役立つものにするまでの順番を整理する。今日は、最初の1ページを書くところまで進めてみよう。

遺言書との違いを知っておく

最初に押さえておきたいのは、エンディングノートと遺言書は別のものだということ。自治体が配布しているエンディングノートでも、遺言書は財産分与などに関して法的効力を持つが、エンディングノートには法的効力がないと説明されている。[1]

つまり、ノートに「この預金は長女に」と書いても、それだけで財産の分け方が決まるわけではない。財産を誰にどう残すかをはっきりさせたいなら、遺言書を別に用意することになる。

エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノート連絡先、医療・介護の希望、葬儀やお墓の希望、財産のありか、家族へのメッセージなどを自由に書ける。法的効力はない。
遺言書財産の分け方などについて法的効力を持つ。決められた方式で作成する必要がある。

自分で書く遺言書(自筆証書遺言)については、法務局に預けられる「自筆証書遺言書保管制度」もある。保管の申請手数料は3,900円で、法務局に保管された遺言書は家庭裁判所の検認が不要になる。遺言者が指定した人へ、遺言書が保管されていることを通知する仕組みもある。[2]

1冊目は、無料のノートで十分

エンディングノートは書店でも売っているけれど、最初の1冊は無料のもので十分だ。多くの市区町村が独自のノートを作っていて、たとえば岡山市は市役所や区役所などの窓口で配布し、ホームページからもダウンロードできるようにしている。[3]

法務局と司法書士会が一緒に作ったノートもある。大阪法務局のノートは、相続・遺言・後見を中心にまとめられていて、資料編とノート編をダウンロードできる。[4]

01

住んでいる市区町村のノート

地域の相談窓口や支援の情報が載っていることもある。「市区町村名+エンディングノート」で調べてみよう。

02

法務局・専門家団体のノート

相続や遺言の基本を確認しながら書きたい人に向いている。

03

市販のノート

デザインや項目の多さで選べる。書き込む欄が多いほど、全部を埋めようとしなくていい。

04

普通のノートでもいい

大事なのは形式より中身。まずは手元のノートに書き始めて、あとで清書してもかまわない。

最初は「連絡先」と「医療・介護の希望」

最初の1ページには、家族がすぐに困りそうなことから書いていきたい。何かあったときに真っ先に必要になるのは、誰に連絡するか、どんな治療や介護を望むかという情報だ。

連絡してほしい人

親族、親しい友人、勤務先、かかりつけ医など、自分に何かあったら知らせてほしい人の名前と連絡先を書く。家族が知らない友人関係ほど、ノートに残しておく意味がある。

医療・介護の希望

延命治療についての考え、介護が必要になったときに過ごしたい場所、伝えておきたい持病や服用中の薬。自治体のノートでも、医療や介護、葬儀、お墓に関する希望を書く欄が設けられている。[1]

まだ決められないことは、「迷っている」と書いておくだけでもいい。どんなことで迷っているのかが分かれば、家族と話すきっかけにもなる。

迷ったときの書き方の例

延命治療については、まだはっきり決められていません。ただ、痛みや苦しさはできるだけ和らげてほしいと思っています。そのときは、家族とお医者さんで相談して決めてもらえたら安心です。

お金や契約は「どこにあるか」を書く

銀行口座、保険、年金、クレジットカード、毎月引き落とされている契約。家族が手続きを進めるとき、まず困るのは「どこに何があるのか分からない」ことだ。金額よりも、ありかと連絡先を書き残しておきたい。

家族が手続きで使う情報の例
銀行・証券金融機関名、支店名、通帳やカードの保管場所。ネット専業の口座も忘れずに。
保険・年金保険会社名、証券の保管場所、担当者の連絡先。年金の手帳や通知書の置き場所。
毎月の支払い携帯電話、サブスクリプション、会費など。引き落とし口座やカードも書いておく。
大事な書類不動産の書類、契約書、印鑑の保管場所。遺言書を作ったなら、その保管先。

暗証番号やパスワードそのものを書き込むかどうかは、慎重に考えたい。ノートは家族が見つけやすい場所に置くものなので、ほかの人の目に触れる可能性もある。国民生活センターは、スマホのパスワードを名刺サイズの紙に書いて修正テープで隠し、家族が分かる場所に保管する方法を紹介している。[5]

スマホやネットの契約まで含めた整理の仕方は、デジタル終活の記事でまとめている。

置き場所を伝えて、ときどき書き直す

どれだけ丁寧に書いても、家族に見つけてもらえなければ役に立たない。書き終えたら、ノートがあることと、どこに置いているかを信頼できる家族に伝えておこう。中身を全部見せる必要はない。

エンディングノートは書き直してかまわないものだ。[1]引っ越しや転職、保険の見直し、家族構成の変化があったら、そのページだけ更新すればいい。誕生日や年末など、見直す日を決めておくと続けやすい。

最初の1冊で、ここまでできたら十分

全部が埋まっていなくても大丈夫。チェックが一つずつ増えていけば、それだけ家族の安心も増えていく。

書き始める前に、気になること

何歳から書けばいい?

決まった年齢はない。病気やけがは年齢に関係なく起こるし、一人暮らしや子育て中など、生活が変わったタイミングで書き始める人もいる。若いうちは、連絡先と契約のありかだけでも書いておくと役に立つ。

家族に中身を見られたくない

中身を見せる必要はない。ノートがあることと置き場所だけを伝えておけばいい。見られたくないページは封筒に入れておくなど、自分なりの方法を考えてみよう。

ノートに書けば、財産の分け方も決められる?

エンディングノートには法的効力がないため、財産の分け方を確実に決めたいなら遺言書が必要になる。遺言書の書き方や相続の進め方は、司法書士や弁護士などの専門家に相談しよう。

今日は、連絡先を3人だけ。

エンディングノートは、最後のページから書く必要はない。今日は、何かあったら知らせてほしい人を3人だけ書いてみる。それだけで、家族が最初に困ることを一つ減らせる。

残りのページは、思い出したときに少しずつ。書き足していくうちに、これからどう暮らしたいかも見えてくるはずだ。

スマホやネットの契約も整理するデジタル終活は何から始める?スマホとネット契約を家族に残す5つの準備 終活について、もう少し考えるこれからを、自分らしく生きるために

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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。気になるテーマがあれば、ほかのクエストものぞいてみてください。

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